こんにちは!仕事と両立・茶道ブロガーのたまごです( @JapanesePocket )
今回のテーマは、茶箱シリーズの「雪」。
私は、箱が登場するお点前に苦手意識があるのですが、皆さまはいかがでしょうか?
雪点前は、11代の玄々斎が「雪・月・花」のシリーズで考案した茶箱点前です。
卯の花も玄々斎だよ
同じく茶箱を使うお点前は以下の記事にまとめています。
よろしければ、こちらもご覧くださいね。
また、小習いを中心としたお点前も以下にまとめています。
お役に立てば幸いです
- この記事を書いた人
茶杓の銘一覧
お稽古で必要になる「茶杓の銘」。
以下の記事で準備しておきましょう!
各月10個の「銘」を掲載していますので、お好きな言葉を見つけてくださいね。
茶箱まとめ一覧表
茶箱を難しく感じてしまう理由は、アイテムの多さだと思います。
そこで、頭を整理するために一覧表にまとめてみました。
科目 | お盆 | 掛合 | 袋 | 備考 |
卯の花 | ○ | × | × | |
和敬 | × | × | × | 和敬板・2椀 |
花 | ○ | × | ○ | |
雪 | × | ○ | ○ |
雪点前 事前準備
茶箱の中に「何を・どこに」入れるのか?が重要。
茶碗・棗・茶杓を仕覆に入れること+掛合を使うこと+古帛紗を掛合の上に置くこと以外は、卯の花と同じ。
掛合は「茶杓→古帛紗→帛紗」の順に下から重ねていきます。
茶室には鉄瓶or銀瓶のみを用意し、茶箱を運んだあとは空っぽの建水を運ぶ点も、卯の花と同じです!
茶碗の紐の扱い、茶杓の仕覆の結び方は特徴的なので、以下のようなセットを一式買って自己研鑽するのもおすすめ。
仕覆の種類が豊富で見るだけでも楽しいですね!
雪点前 点前の流れ
茶箱を正面におく
- 鉄瓶or銀瓶で湯を注ぐため、柄杓は不要(ただ建水だけを持って入る)
- 柄杓を使わないため、蓋置も不要
- 茶箱を左に移動
- 茶箱の蓋を右向こう・左手前で横向きにし、敷板半掛かりにおく
何をどの順番で出して、どこに置くのかが難しいんですよね
- 帛紗を捌き直し、蓋を「三」の字に清める(蓋の左側を持ち、浮かせる。右側は畳みにつけていてOK)
- 折り畳んだ状態のまま、帛紗を左手に握り込ませる
- 掛合を取り、膝前におく
- 古帛紗を取り、茶箱と掛合の間におく
- 茶杓を右手で取り、古帛紗の上におく
- 左手に持っていた帛紗を右手で持ち、掛合の右上におく
- 振出を右手で取り、左手のひらに乗せ、2回回して、客付に出す
- 総礼
- 両手で茶碗を取り出し、掛合の上におく
- 茶碗を仕覆から取り出し(手順は要勉強)紐を型トンボ結びし、右から左に向かって仕覆を折り畳み、左手で茶箱に入れる
- 棗を仕覆から取り出し(手順は要勉強・茶碗の時の手つきと異なり3本指で仕覆のギャザーを広げる)茶箱の蓋の上(中央より少し左)におき、ひっくり返さずにそのまま左手で茶箱に入れる
- 茶杓を仕覆から取り出し、棗の左におき、仕覆は左側を先に曲げながら織り込んで、茶箱に入れる
- 茶箱を上げる→建水も上げる
- 居ずまいを正す
仕覆は3連続で脱がせる!
茶筅筒を触ったらすぐ茶巾筒を触る点。茶巾はすぐに畳み替えず、まずはそのままの形で蓋の上におく点が卯の花との違い!
- 棗を清めて、あった場所におく
- 茶杓を清めて、あった場所におく
- 帛紗を右手に持ち替えて鉄瓶の蓋をしめ、帛紗をあった場所におく
- 左手で茶筅筒を取り、右手に持ち替え(左手で持った場所より上を持つ)左手で茶筅を押し出す。茶筅は右手で茶碗の中に入れ、茶筅筒は左手で茶箱に戻す
- 左手で茶巾筒を取り、右手で茶巾を抜き、耳が火に向くようにして茶箱の蓋右手前におく。左手で茶巾筒を茶箱に戻す
- 鉄瓶で茶碗に湯を注ぐ(帛紗で蓋をおさえる)
- 茶巾を畳み替える
- 茶筅通し(茶碗は上からおさえる)+茶巾で拭く
- 棗の蓋は、棗があった場所におく
- 古帛紗を広げて(手をクネらせて広げる)その上に茶碗をおく
- 茶碗は掛合の上におき、古帛紗は右手でパタンと1つ折り右膝横におく
- お湯で茶碗を濯ぐ
- 仕舞いの挨拶をすると、ここでお客さまから「お棗、お茶杓、お仕覆、お箱と共に拝見を」と言われる
- 右膝横の古帛紗を、茶碗と茶箱の間に戻す(ここ重要!)
- 茶筅通しをし、茶巾で茶碗を拭いたら、茶巾を茶碗に残した状態で茶筅も茶碗の中に入れる
- 建水を下げる→茶箱も下げる
- 箱の上に、古帛紗を広げる(ここ重要!)
- 茶碗を右・左・右手前で扱って、古帛紗の上におく
ここからがトリッキー!
掛合(棗・茶杓)と掛合をお客さんに出します
- 帛紗を右手でとり、左手に持たせたら、両手で掛合を持ち客付きに回る
- 帛紗を捌き直し、棗を清めて掛合の中央へ
- 茶杓を清めて、掛合の上へ(棗の左)
- 体をひねりながら、建水の上で帛紗ポンポン→帛紗を内側に折り畳んで懐中
- 掛合を両手でとり、右向こう・左手前と空中で回して客付きに出す
- 正面に戻り、茶箱の蓋を左向こう・右手前(最初と逆方向)させ、茶箱の上に蓋をする
- 茶箱を持って客付きに回り、畳の上において(空中ではない)右向こう・左手前で客付きに出す
- 一膝下座を向いて、建水を持って帰る
- お客さんから掛合・茶箱・振出が戻ってきている状態
- 掛合(棗・茶杓)を持って客付き(斜め)の位置から、火窓正面の右側におく
- その位置から茶箱をとって正面に回り、勝手付きにおく
- 振出を掛合の右側に取り込む(ここ重要!)
- 茶箱の蓋をとり、膝前正面におく
- 茶筅を茶筅筒に戻す
- 茶巾を茶巾筒に戻す
- 茶杓を仕覆に入れ、元あった場所(掛合の上)に茶杓を戻す
- 棗を仕覆に入れ、蓋の上で綺麗に収納し、蓋の奥におく
- 茶碗を蓋の上におき(右手前・左横・右横)、古帛紗をパタンと二つに折る
- 棗を茶碗の中に入れ、両手で茶碗を蓋の中央におく
- 左手で仕覆をとり、茶碗を仕覆に入れる(蓋の上で収納)
- 両手で茶碗を茶箱に戻す
- 振出を扱って、茶箱に戻す
- 茶杓の柄をチョンと押して掛合の中に入れる
- 古帛紗を掛合の上におく
- 掛合を茶箱に戻す
- 懐中していた帛紗を取り出し、鉄瓶の蓋を切る(銀瓶の場合は割愛)
- 帛紗を捌き直し、掛合の上におき、蓋をしめる
- 茶箱を膝前正面に持って来て、一呼吸したら水屋へ持って帰る
拝見があると結構複雑ですよね。お疲れ様です!
茶箱のテキスト(教本)
茶箱のお勉強ができるテキストを、いくつか紹介します。
定番なのはこのシリーズ!
私が持っているのは、以下の緑のテキスト。
他にも、堅苦しすぎないライトなテキストもありました。
お勉強要素は減るかもしれませんが、茶箱を身近に感じ、親しみを持つにはいい本だと思います ^ ^
最後までお読みいただきありがとうございました。
引続き、お稽古を頑張っていきましょう!
当ブログでは四ヶ伝のポイントもまとめています