こんにちは!仕事と両立・茶道ブロガーのたまごです( @JapanesePocket )
今回のテーマは「茶通箱」(さつうばこ)。
私は、箱が登場するお点前に苦手意識があるのですが、皆さまはいかがでしょうか?
ゆっくり覚えて、少しずつ自分のものにしていきましょうね。
茶通箱の特徴は「2種類の濃茶を提供する」という点です!
帛紗をポン!と鳴らす所作(ちり打ち)がある点も特徴です。
同じく茶箱を使うお点前は以下の記事にまとめています。
よろしければ、こちらもご覧くださいね。
また、小習いを中心としたお点前も以下にまとめています。
お役に立てば幸いです
- この記事を書いた人
風炉:茶杓の銘一覧
お稽古で必要になる「茶杓の銘」。
以下の記事で準備しておきましょう!
各月10個の「銘」を掲載していますので、お好きな言葉を見つけてくださいね。
茶通箱・風炉 事前準備
はじめに準備しておくもの。
- 茶碗一式
- 茶通箱(①奥:大津袋に入った棗、②手前:茶入)
- 建水 with 柄杓
- 薬罐の水次 with 茶巾
棚を使った茶通箱のお点前です
はじめから棚に荘っておくもの。
- 水指(塗でもOK)
- 棗ではない薄器
・棚の前に置く(左右の指をピンとまっすぐに伸ばして、箱の側面に当てて持つ)
・蓋をあけて左側に置き、片手で茶入を取り出し右側に置く
・大津袋に入った棗を逆手にとって、180度回転させながら(90度×2回転)箱の中央に配置する
・蓋をしめて、天板にのせる
・茶入を棚の前におく
ここまでの準備がちょっと厄介ですよね
茶通箱・風炉 1碗目を点てるまで
- 茶碗を持って入り、勝手付に置く
- 茶入(右)と茶碗(左)を棚の前で置き合わせる
- 建水 with 柄杓を持って入る
- ここから先は、一般的な濃茶点前
仕覆は、天板の左手前に置く(火に打ち返す)
で、いつも通りお茶を出し、茶銘・詰め・お菓子の問答。
難しいのは、このあと!
茶通箱・風炉 1碗目を点てたあと
- 詰めが飲み切ったら、居前に戻り、茶巾を畳みかえる(絞る所作あり)
- (水一杓はせずに!)帛紗を腰につける
- ここで正客が「どうか、今一種のお茶を」
- 棚前に移動し、左右で茶通箱を持って、天板からおろす
- 反時計回りに90度回転させ(横にする)蓋をあけて手前に立て掛ける
- 棗を取り出し、茶通箱の奥におく
- 茶通箱を時計回りに90度回転させ、棚前に移動し、天板に戻す
- 居前に戻り、棗を膝前に置き直す
これでようやくお茶を点てる準備ができた!
茶通箱・風炉 2碗目を点てる
基本的にはいつも通りお茶を点てればOK!
イレギュラーな点は、以下。
イレギュラーが多い・・・涙
- 大津袋は、仕覆の上におく
- 棗を清める際に、ちり打ち(ポン!)をする(=茶碗返却)
- 清めた棗は建水の肩におく
- 茶碗が返ってきたら、総礼
- お湯を入れてすぐ捨てる
- 再度お湯を入れて、反時計回りに小濯ぎ2回
- 茶巾で清める
- 3杓すくってから、かき出す(棗を引く)
- 茶杓を茶碗にあずけ、「つ」の字に清める
お茶を出して、お服加減、茶銘・詰めの問答。
- 詰めの吸い切りで、水一杓
- ここで「お茶入れ、お仕覆の拝見を」と正客が乞う
- 茶杓を(抹茶が付いてるのが気になるけど)水指の上におく
- 茶入を膝前に持ってくる
- 棗を左手で取り、茶入のあった場所におき、上に茶杓ものせる
これで、茶入と棗の配置転換ができたので、あとは茶入を拝見に出すだけ!
茶入と仕覆を引くと同時に、茶碗も返却するよ。先に、茶入と仕覆を膝前に引いてから、茶碗を返却します!
いつも通りに片づけを行うが、水指の蓋をしめたところで、正客から「お棗、茶杓、大津袋、お箱とともに拝見を」と言われる。
本当に、厄介なところが多くてメゲちゃいますね ( ノД`)シクシク…
恐るべし、茶通箱!!!
茶通箱・風炉 お客さんのポイント
「今一種のお茶を」って言うのはいつ?
亭主が、茶巾を畳みかえて、帛紗を腰につけたとき。
茶巾・帛紗で・今一種!
茶碗(1碗目)を返すタイミングは?
亭主が、ちり打ち(ポン!)をしたとき。
いい音を鳴らせるように、亭主は練習すべし!
拝見の声かけ①
2碗目のお茶を詰が吸い切って、亭主が釜に水一杓をさしたら・・・
お茶入れ、お仕覆の拝見を。
拝見の声かけ②
亭主が水指に蓋をしたら・・・(最後の場面)
お棗、茶杓、大津袋、お箱とともに拝見を。
拝見
箱は、常に縁外。
「蓋の裏」と「箱の裏」が相手に見えないように向きを変えて拝見する。
問答
すでに水屋へ下げてしまった茶入・仕覆についても問答することを忘れずに!
- 先のお茶入れは?(お仕覆は?)
-
例:瀬戸の肩衝でございます(裂地を回答)
- お棗は?
-
新塗り小棗でございます。
- お茶杓は?
-
坐忘斎お家元でございます
- 大津袋は?
-
紫ちりめんでございます
- お箱は?
-
利斎でございます