こんにちは!仕事と両立・茶道ブロガーのたまごです( @JapanesePocket )
今回のテーマは「和敬」(わけい)。
私は、箱が登場するお点前に苦手意識があるのですが、皆さまはいかがでしょうか?
和敬は、14代の淡々斎が第二次世界大戦中である昭和18年に考案された点前といわれています。
兵士たちがサッと飲めるように、茶碗を2椀重ねて二服飲めるようにしたり、お茶を出すときに古帛紗を添えない、拝見もないという特徴があります(卯の花を簡略化したお点前)。
このような背景を知っていれば、和敬の特徴を思い出しやすくなりますね。
同じく茶箱を使うお点前は以下の記事にまとめています。
よろしければ、こちらもご覧くださいね。
また、小習いを中心としたお点前も以下にまとめています。
お役に立てば幸いです
- この記事を書いた人
茶杓の銘一覧
お稽古で必要になる「茶杓の銘」。
以下の記事で準備しておきましょう!
各月10個の「銘」を掲載していますので、お好きな言葉を見つけてくださいね。
茶箱まとめ一覧表
茶箱を難しく感じてしまう理由は、アイテムの多さだと思います。
そこで、頭を整理するために一覧表にまとめてみました。
科目 | お盆 | 掛合 | 袋 | 備考 |
卯の花 | ○ | × | × | |
和敬 | × | × | × | 和敬板・2椀 |
花 | ○ | × | ○ | |
雪 | × | ○ | ○ |
和敬 事前準備
茶箱の中に「何を・どこに」入れるのか?が重要。
茶碗を2椀重ねること+和敬板を茶箱の上におくこと以外は、卯の花と同じ。
茶室には鉄瓶or銀瓶のみを用意し、茶箱を運んだあとは空っぽの建水を運ぶ点も、卯の花と同じです!
和敬 点前の流れ
和敬板が茶箱の上に乗っていることを、要確認!
- 鉄瓶or銀瓶で湯を注ぐため、柄杓は不要(ただ建水だけを持って入る)
- 柄杓を使わないため、蓋置も不要
- 茶箱を左に移動
- 和敬板を膝前正面へ
- 茶箱の蓋を右向こう・左手前で横向きにし、鉄瓶or銀瓶の右側半掛かりにおく
何をどの順番で出して、どこに置くのかが難しいんですよね
- 帛紗を捌き直し、蓋を「三」の字に清める(蓋の左側を持ち、浮かせる。右側は畳みにつけていてOK)
- そのまま、帛紗を和敬板の左角におく
- 茶杓を右手で取り、左手で扱って(右手で持った場所より上を持つ)右手で蓋の左側におく
- 振出を右手で取り、左手のひらに乗せ、2回回して、客付に出す
- 総礼
- 両手で茶碗を取り出し、和敬板の上におく
- 棗を茶杓の右隣におく
- 古帛紗を和敬板と茶箱の間におく
- 2椀とも一旦古帛紗の上におき、上の茶碗だけ和敬板におく
- 茶箱を上げる→建水も上げる
- 居ずまいを正す
茶筅筒を触ったらすぐ茶巾筒を触る点。茶巾はすぐに畳み替えず、まずはそのままの形で蓋の上におく点が卯の花との違い!
- 棗を清めて、あった場所におく
- 茶杓を清めて、あった場所におく
- 帛紗を右手に持ち替えて鉄瓶の蓋をしめ、帛紗をあった場所におく
- 左手で茶筅筒を取り、右手に持ち替え(左手で持った場所より上を持つ)左手で茶筅を押し出す。茶筅は右手で茶碗の中に入れ、茶筅筒は左手で茶箱に戻す
- 左手で茶巾筒を取り、右手で茶巾を抜き、耳が客付きに向くようにして蓋の右手前におく。左手で茶巾筒を茶箱に戻す
- 鉄瓶で茶碗に湯を注ぐ(帛紗で蓋をおさえる)
- 茶巾を畳み替える
- 茶筅通し(茶碗は上からおさえる)+茶巾で拭く
- 棗の蓋は、棗があった場所におく
- 古帛紗は添えずにお茶を出す
- 2椀目も同様に点てて出す
古帛紗は2椀目の置き場所としての役割なんだね
拝見はないんだよ
- 茶碗は蓋の上におき、お湯で茶碗を濯ぐ
- 右膝横に振出を取り込む
- 仕舞いの挨拶をして、再び湯を注ぎ、茶筅通し。そのまま茶筅を筒に入れて茶箱に戻してから、お湯を捨てる
- 茶巾で茶碗を拭いたら、そのまま筒に入れて(筒の胴で茶巾を一折)茶箱に戻す
- 茶碗を古帛紗の上に移動させる(2椀目が返却されるため)
- 2椀目を蓋の上におき、お湯で濯ぐ
- 帛紗を捌いて、茶杓を清める
- 建水の上でポンポンしたら、建水を下げる→茶箱も下げる
- 2つの茶碗を重ねて、古帛紗+棗を入れて、両手で茶箱に戻す
- 振出を茶箱に戻す(忘れがち!)
- 茶杓を茶箱に戻す
- 帛紗で鉄瓶の蓋を開けてから、捌き直して、茶箱に戻す
- 茶箱に蓋をして(左向こう右手前で回す・最初と反対回し)、和敬板をその上にのせて、膝前へ(元通りにする)
- 一膝下座を向いて、建水→茶箱の順に持って帰る
茶箱のテキスト(教本)
茶箱のお勉強ができるテキストを、いくつか紹介します。
定番なのはこのシリーズ!
私が持っているのは、以下の緑のテキスト。
他にも、堅苦しすぎないライトなテキストもありました。
お勉強要素は減るかもしれませんが、茶箱を身近に感じ、親しみを持つにはいい本だと思います ^ ^
最後までお読みいただきありがとうございました。
引続き、お稽古を頑張っていきましょう!
当ブログでは四ヶ伝のポイントもまとめています